『エノテカ博多店 ピエモンテワイン・エクスペリエンス』にいってきた
今回は、2019年の2月23日(土)に開催された、
30種類の北イタリア(ピエモンテ州)ワインを試飲できる試飲会
のイベントレポートを共有します。イベント名は、『ピエモンテワイン・エクスペリエンス』。会場は「エノテカ博多店」で、主催もエノテカです。
「イタリアワインっておいしいの?」
「ワインショップの試飲会ってどんな感じ?」
などなど当日の様子をお伝えしていくので、ぜひ参考にしてください。
エノテカ博多店 ピエモンテワイン・エクスペリエンスとは
イベント情報&イタリアってどんな国?
詳細 | |
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イベント名 | ピエモンテワイン・エクスペリエンス |
開催日 | 2月23日(土) |
時間 | 1部:13:00~15:00 2部:16:30~18:30 |
場所 | エノテカ博多店 福岡県福岡市博多区下川端町3-1 博多リバレインモール by TAKASHIMAYA B2F |
料金 | 5,000円(税別) |
試飲できるワインの種類 | 30種類+有料試飲3種類(すべてイタリア) |
備考 | 各部40名まで。 チケットはエノテカオンラインショップで事前購入。エノテカの会員なら最大10%安く購入できる。当日は購入確認メールを見せて受け付け。 |
ピエモンテワイン・エクスペリエンスは、もともと2018年に東京で開かれたイベント。九州では初開催となります。
「長靴の形」で有名なイタリアは、驚くほど多くの地ぶどうとワイナリーを持つワイン大国のひとつ。縦に細長いため、北部では冷涼で酸のすっきりとしたワインや、フランスのボルドーワインに近い重厚なワインが、温暖な南側ではフレッシュで甘い果実の香りがするワインなどが造られています。
「国が決めたワインの格付けなんて知るか!俺は好きなワインを造るぜ」
「地元で育てたここにしかない地ぶどうが最高だね!」
というワイナリーもあれば、
「フランスのボルドーから持ってきた品種で、フランスよりうまいワインを造ってやったぜ」
といったワイナリーもあって、個性的なワインから正統派のワインまでなんでも揃うのが魅力的。
2019年の2月21日参加した「モトックスのワールドワインフェスティバル福岡」でも、こだわりにこだわったイタリア生産者のワインをおすすめしています。
※当日のイベントレポートはこちらから。
じつはコスパもよくて、1,000円台でおいしいワインがたくさんあるので、管理人が個人的に大好きなワインの生産地でもあります。そんな情熱的でやりたい放題のイタリア北西部にあるピエモンテ州は、イタリアにおけるワインの格付けで断トツの1位に輝く「イタリアワインの王様バローロ」や、「イタリアワインの女王バルバレスコ」といった高級ワインの生産地として有名です。
「えっ、参加料5,000円って結構高くない?」
と思うかもしれませんが、5,000円の参加費が安いと感じるくらいハイレベルなワインを楽しめる試飲会だったので、イベントを知った当日に申し込みを決めました。
どういう点がお得なのか、試飲会をちょっと高いなと思ったときどこを見て参加するかどうかを決めたらいいのか、3つのポイントから見ていきましょう。
お得ポイントその1.5,000円で20万円相当のワインを楽しめる
ワイン初心者が少しお高めの試飲会に参加するかどうか迷ったとき、ひとつの指標になるのが「試飲できるワインの金額」です。
ピエモンテワイン・エクスペリエンスで提供されるワインの総額は、なんと驚きの204,000円。2,000円台のワインから1本30,000円を越えるワインまで、たった5,000円で試飲できるチャンスなんて滅多にありません。
テイスティングできるワインの金額を考えると、めちゃくちゃ安いと思います。今回管理人が参加した試飲会のように、インポーターやワインショップが主催する少人数制のワインイベントは、普段飲めないような高級ワインをはじめ希少なワインを試飲できることが多いです。
100種類以上のワインを立て続けに試せる大きな試飲会も楽しいですが、いいワインを試飲したくなったら、勇気を出して少しお高めの試飲会に参加してみるといいでしょう。
お得ポイントその2.ワインリストのこだわりがすごい
金額だけでなく、ワインリストの充実度をチェックするのもおすすめです。試飲会によってはわからない場合もありますが、エノテカのピエモンテワイン・エクスペリエンスでは当日のワインリストを公開していました。
※○=白ワイン ●=赤ワイン ※生産者・ワイン名・価格の順番で表記
○エレヴィニ ガヴィ・オットソルディ2017 2,000円
○エンリコ・セラフィーノ ガヴィ・ディ・ガヴィ2016 2,500円
●エンリコ・セラフィーノ バローロ2013 7,000円
○グイドボーノ スプマンテ・セグレテ・ヴィーニェ2014 2,900円
●グイドボーノ バルベラ・ダルバ2016 2,100円
●グイドボーノ バローロ ル・コステ・ディ・モンフォルテ2014 5,800円
○サラッコ モスカート・ダスティ2017 2,200円
○サラッコ モスカート・ダウントゥンノ 2017 3,000円
○ガヤ ロッシィ・バス2017 9,000円
●ガヤ バローロ・ダグロミス2014 10,000円
●ガヤ シト・モレスコ2016 6,000円
○ブルーノ・ジャコーザ ロエロ・アルネイス2017 4,500円
●プルノット バルベラ・ダルバ2016 2,800円
●プルノット バローロ・ブッシア2012 11,000円
●ブルロット バローロ・カンヌビ2014 8,500円
●ブルロット バルべラ・ダルバ2017 2,800円
●ロベルト・ヴォエルツィオ バローロ ロッケ・デッラヌンチャータ2012 32,000円
○パオロ・スカヴィーノ ランゲ・ビアンコ・ソリーゾ2017 3,500円
●パオロ・スカヴィーノ バローロ2014 7,500円
●カヴァロット バルベラ・ダルバ・スペリオーレ ブリッコ・ボスキス ヴィーニャ・デル・ククロ2015 4,500円
●カヴァロット バローロ ブリッコ・ボスキス2013 11,000円
○マッソリーノ モスカート・ダスティ2017 2,200円
●マッソリーノ ランゲ・ネッビオーロ2016 3,200円
●マッソリーノ バローロ2014 6,500円
○エルヴィオ・コーニョ ランゲ・アナス・チェッタ2016 3,500円
●エルヴィオ・コーニョ バルベラ・ダルバ ブリッコ・デイ・メルリ2016 3,800円
●エルヴィオ・コーニョ バローロ ラヴェーラ2014 マグナムボトル(1,500ml入り) 18,000円
●ルチアーノ・サンドローネ バローロ・レ・ヴィーニェ2014 16,000円
●ジュゼッペ・マスカレッロ ランゲ・ネッビオーロ2015 6,700円
●ジュゼッペ・マスカレッロ ドルチェット・ダルバ ヴィーニャ・ブリッコ・ミラソーレ2016 3,500円
※すべて税別
白ワイン10に対して赤ワイン20なので、割合的に見ると、赤ワインがメインです。ただ、1種類だけある泡モノも、白ぶどう用の品種で造ることの多い泡をあえて黒ブドウ用の品種で仕込む「ブラン・ド・ノワール」というスパークリングにしているというこだわりっぷり。イタリアで伝説的な造り手や、飲んだことがなくても知っているくらい有名な高級ワイナリーなど、かなり豪華な顔ぶれです。
中には、世界中で流行しているワイン漫画、「神の雫」に登場したワイナリーのワインもあります。
(それもフラッグシップ=ワイナリーの目玉ワイン)
ワインリストを公開している場合は、生産者やワインの名前で検索してみて、「おもしろいな」「おいしそうだな」「普段飲めないな」というワインがあるかどうかで参加を考えてみるのもおすすめです。
お得ポイントその3.超超豪華な有料試飲もできる
当日は、チケット料金に含まれる30種類のワイン以外に、イタリアを代表する高級ワイン3銘柄の有料試飲も可能となっています。これだけ高いワインをレストランやワインショップでまとめて購入すると、とんでもない金額が必要です。無理をする必要はありませんが、有料試飲のある試飲会に参加するときは、1種類でいいので試飲してみるといいでしょう。
ちなみに、当日有料試飲できるワインは、以下の3種類です。
●ジュゼッペ・マスカレッロ バローロ・モンプリヴァート2013 22,000円(1杯1,500円)
●ガヤ バルバレスコ2010 38,000円(1杯2,000円)
●ブルーノ・ジャコーザ バローロ・ファッレット2014 35,000円(1杯2,000円)
希少なワインを楽しみたい人には、有料試飲のあるワインイベントをとくにおすすめします。
ピエモンテワイン・エクスペリエンス当日の様子
博多駅からエノテカ博多店までの経路
ピエモンテワイン・エクスペリエンスの会場は、「博多リバレインモール」の地下2階にある「エノテカ博多店」です。エノテカ博多店は、2018年10月26日のリニューアルで15席のカフェスペースとウォークインセラーを導入した、ワインやおつまみも楽しめる「ワインショップ兼ワインバー」になっているおすすめ店舗。地下鉄経由のアクセスもよく、地下鉄を使えば雨の日でも濡れずに店舗までいけるので、ぜひエノテカ博多店への道順も押さえておきましょう。
今回は、博多駅からエノテカ博多駅までのルートをご紹介します。
こちらは博多駅の中央口。
中央口の改札を出たら、目の前にある「il FORNO del MIGNON(ミニヨン)」というパン屋さんのところで、筑紫口方面へ向かいます。改札から出て右側の方向です。
ちらっと見えていますが、案内板に従って左に曲がっても地下鉄へアクセスできます。ただ、左の入り口は小さくてちょっとわかりづらいので、今回は大きな入り口のあるほうへ向かいましょう。案内板をスルーして、直進。
博多駅の筑紫口から出る直前に左を見ると、地下鉄の入り口が見えてきます。
この階段を下りていくと、地下鉄の改札です。
博多駅からエノテカ博多店のある「博多リバレインモール」までは、地下鉄でわずか2駅。博多駅を出たら、「祇園」という駅のつぎが目的地である「中洲川端駅」です。費用は片道200円。徒歩だと博多駅から博多リバレインモールまで20分ほどかかってしまいますが、地下鉄なら片道わずか3分なので、地下鉄でいくことをおすすめします。
なお、博多駅には「福岡空港」方面へ向かう地下鉄と、中洲川端駅等のある天神方面へ向かう地下鉄しかありません。ホームはひとつだけなので迷う心配はないでしょう。天神方面へ向かう場合は、「2番乗り場」から地下鉄に乗り込みます。
中洲川端駅の出口は中洲側と川端側の2箇所です。川端側のほうが博多リバレインモールに近いので、川端側の出口へ向かいましょう。
川端側の改札を出ると、こんな感じ。
改札の真正面に、博多リバレインモールへの案内板が出ています。案内板に従って、左手へ。
徒歩10秒で博多リバレインモールの入り口につきます。地下から一度も出ることなく、会場であるエノテカ博多店へアクセスできて便利です。
地下鉄中洲川端駅のホームは、地下2階。エノテカ博多店も地下2階にあります。川端川出口から博多リバレインモールへ入ってすぐ、左手にあるのがエノテカ博多店です。
当日はイベントで貸し切り状態。案内板も出ていました。
会場内の様子をご紹介
エノテカ博多店の店内には、ピエモンテワイン・エクスペリエンスにちなんだイタリアワインが並べてあります。こちらは、「3本で12,000円」コーナーの様子。バローロなど、高級ワインでも3本12,000円の送料無料で購入可能となっています。当日試飲できるワイン以外のおすすめ銘柄も並んでいました。
イベント自体は16時30分からですが、受け付けは16時からしています。受け付けをすませたら、各自試飲をしていくスタイルです。クロークも用意されていて、上着を預けることもできました。試飲するワインは、無料のものも有料のものもすべてこちらのブースで注いでもらいます。高級ワインがずらりと並んでいて、壮観です。
こちらのカウンターは、普段ワインバー用のスペースとなっています。照明の具合がよく、グラスに注いでもらったワインの色がとてもきれいに見えるので、ぜひ一度カウンターでワインを楽しんでみてください。
こちらは、受け付け時にもらった当日の資料。イベントの注意点や、当日置いてあるワイナリーの情報をまとめた冊子などがついています。30種類のワインを並べたカードもついていて、試飲する際はこちらのカードとグラスを渡して、飲んだワインのスタンプをもらうという形式です。1種類につき試飲できるのは1回だけとなりますが、カードを見ればどのワインを試飲したのかひと目でわかるようになっています。
試飲用のワイングラスは2脚分。スタッフの説明によると、「同じぶどうで違う生産者」のワインを同時に試したり、「同じ生産者でグレードの違うワイン」を試したりできるように、2脚グラスを用意したのだとか。実際に飲み比べをしてみると、まったく同じぶどうのワインでも、生産者やグレードの違いで色も香りも味わいもまったく違うことがよくわかります。
グラスの形は2脚とも同じもの。やや大ぶりで香りを閉じ込めやすい口のすぼまったワイングラスは、赤白問わずワインの味と香りをニュートラルに楽しめるため、普段遣いのアイテムとしてもおすすめです。
会場内には、酔いを覚ますための水とグラスをリンスする(洗う)用の水・吐器も用意されています。今回のイベントは約2時間で最大30種類、つまり4分に1杯試飲するくらい立て続けにワインを試せるイベントだったので、繰り返し「自分のペースで飲みましょう」「自分のタイミングでグラスを洗ったり吐器を使ったりしましょう」というアナウンスがされていました。
イベントの途中では、ピエモンテ州の説明やぜひ飲み比べてみてほしいおすすめワインの組み合わせといった解説もしてもらえるので、ワインに詳しくなくても楽しめます。
ややお高めのイベントということもあって、泥酔したり、絡んだりする人もおらず、終始和やかなイベントです。費用高めの試飲会は、女性一人でも利用しやすいと思います。
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お口直し用のクラッカー。ルヴァンが置いてありました。ヤマザキビスケットのルヴァンは、バターの香りが強く、香りの強いバローロとの相性もばっちり。クラッカーは水のあるコーナーに置いてあり、各自好きなタイミングで好きなだけおつまみを取って食べられるようになっています。
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今回のイベントは、カウンターの近くで待機しているスタッフにグラスを渡し、ワインを注いでもらう形式だったため、カウンターでボトルの写真を撮ることは基本的にできないようになっていました。カウンターのまえで粘っていると邪魔になるので、混雑を避けるための配慮でしょう。
そのかわり、カウンターから離れた壁際に当日の試飲ワインがずらりと並べてあります。値段や名前もまとめてチェックできる上に、写真も撮りやすいので、個人的には好みの配置です。試飲会では同じ場所(テーブルなど)で過ごすことが多く、ワインを注いでもらうカウンターとボトルのあるスペースが離れていれば移動ついでに店内の様子を見学することにもなるため、エノテカ博多店のいい宣伝にもなっていると思います。
試飲したピエモンテワインの一部をご紹介
左側は、エンリコ・セラフィーノという生産者の「ガヴィ・ディ・ガヴィ」。右側は、エレヴィニという生産者の「ガヴィ・オットソルディ」という白ワインです。ぶどう品種も違いますが、同じ白ワインでも明らかに色の差があることもわかります。
左側のワインはシャープな酸が印象的なすっきりとしたワインで、右側のワインはアロマティックな香りのするコクのある白ワインでした。今回の試飲会ではすべてのワインがピエモンテ州産のものでしたが、同じ地域でもここまで違いが出るのがワインのおもしろさです。
ガヴィ・ディ・ガヴィ (GAVIDIGAVI) / 白ワイン 750ml
こちらは、「グイドボーノ」という生産者が手がけている赤ワインの飲み比べ。左は「バルベーラ・ダルバ」で、右は「バローロ・レ・コステ・ディ・モンフォルテ」というワインとなっています。
ご覧ください。こんなに色が違います。紫がかっていて若々しい左のバルベーラ・ダルバはタンニンも暴れ気味でまだ熟成が足りておらず、刺々しさもありました。単体で飲むとめちゃくちゃおいしいのですが、美しいガーネット色をした右側のバローロと比べてしまうと、歴然とした差を感じます。右側のバローロは、豊かな酸とバランスのよさが高レベルでまとまっているお手本のようにきれいな赤ワインです。ピエモンテはフランスのブルゴーニュに近いワインが造られる土地として知られていますが、実際に飲んでみるとたしかにブルゴーニュワインの味わいに近い繊細さやしなやかさを感じます。
ブルゴーニュの赤ワインよりも少しドライで色気が強く、濃いので、人によってはブルゴーニュよりイタリアワインのほうが好みに合うという場合もあるでしょう。
こちらは、イタリアの超有名生産者であるGAJA(ガヤ・ガイヤ)の赤・白ワイン。各ワイナリーはラベルのデザインにもこだわっているため、多くのワインをまとめてチェックできる試飲会ではラベルの見た目で試飲するワインを決めるのもおすすめです。
有料試飲のワインも飲んでみた
3種類ある有料試飲のうち、管理人が試飲したのは「ジュゼッペ・マスカレッロ バローロ・モンプリヴァート2013」です。有料試飲の価格としては1杯1,500円と一番安価ですが、 国内では滅多にお目にかかれない生産者の造るワインという点に惹かれました。ジュゼッペ・マスカレッロはイタリアを代表するスター生産者のひとりで、「バローロの完成形」といわれるくらい高い評価を得ています。
実際に飲んでみた印象としては、ほぼ完ぺきです。豊かなチェリーやラズベリーなどの赤い果実の香りと凝縮感、タンニンも酸もたっぷりあるのに、一切嫌味になったり舌や喉にひっかっかったりすることなく、するっと喉の奥へ入っていきます。非常に高品質なブルゴーニュワインを飲んだときに近い満足感の高さです。色あいも美しく、文句のつけようがありません。有料試飲のヴィンテージは2013年とまだまだ若いものだったので、ぜひもっと熟成の進んだヴィンテージも飲んでみたいと思いました。
バローロ・モンプリヴァート [2011] ジュゼッペ・マスカレッロ <赤> <ワイン/イタリア>
超高級バローロの飲み比べ
当日試飲できるイタリアワイン30種類のなかで、一番高価なワインです。左側のワインは、なんと1本33,000円!ラベルのおしゃれさでもひときわ目立っていて、ほかの参加者の方もこちらのワインを「すごい」と称賛していました。
バローロは、イタリアワインの王様と呼ばれるワイン。バローロのぶどう品種は、ネッビオーロという黒ぶどう。育てるのがとても難しく、基本的にイタリアのピエモンテ州でしか造られていません。バローロは、そんなネッビオーロを使い、厳しい条件をクリアしたワインだけが名乗れる名称なのです。そんなバローロにも、グレードの違いがあります。写真のワインは左右どちらもバローロですが、33,000円する「ロベルト・ヴェルツィオ」の「バローロ・ロッケ・デッラヌンチャータ」は格別でした。注いでもらってすぐ、グラスを鼻に近づけてもいないのに、ムンムンと甘い果実の香りが漂ってきます。
左が高いやつ。赤ワインは、熟成が進むと画像のようにオレンジや褐色がかった色になっていきます。右側に写っているワインのように、キラキラ光を反射したり、赤紫色が強かったりするのは、まだ若いワインである証拠。慣れてくると、ひと目見ただけで「あ、左側のワインはいいやつだな」とわかるのです。
試飲した感想は、とにかく完成度が高いです。赤い果実の豊かな香り、延々と長く残る余韻、適度にアルコール感やボリュームもあって、たったひとくちの満足感が半端ではありません。高級ワインの指標として「余韻にワインの香りや味わいがどれくらい残るか」というものもあるのですが、余韻の長さなら間違いなくトップクラス。試飲会でなければ、グラス1杯飲めば満足してしまうようなワインでした。
右側に写っているパオロ・スカヴィーノのバローロも風味が豊かでしたが、比べるとやや若くてアルコール感の強さが目立ちます。でも、単体で飲めば十分満足できる1本です。
ワイン 赤ワイン 2014年 バローロ ロッケ・デッラヌンチャータ イタリア ピエモンテ 750ml
パオロ・スカヴィーノ バローロ 2014 Paolo Scavino
会場でお披露目された幻の31種類目
エノテカ主催のピエモンテワイン・エクスペリエンスは、「30種類+有料試飲3種類」が試飲できるワインでした。しかし、当日なんと31種類目のワインもお披露目。こちらのワインは、ネルヴィ・コンテルノというワイナリーで造られたガッティナーラ2015年です。ガッティナーラは、ネッビオーロといえばバローロやバルバレスコが至高とされるなか、バローロ以外で造られる最高クラスのネッビオーロワインといわれる赤ワイン。
スタッフによる説明では、エノテカの代表取締役が上機嫌だったと思ったら、じつはこのワインを飲んでいたからだった、という逸話もあるのだとか。数多のワインを飲んできた人を上機嫌にさせてしまうほど、完成度の高いワインという触れ込みです。数量限定で当日販売もされていましたが、定員40名のイベントなのにまたたく間に売り切れに近い状態になっていました。
それもそのはず。どうでしょう、この煌めく色合い!果実味豊かでとにかくバランスがよく、定価は6,480円ですが、個人的な印象としては8,000円から10,000円クラスのクオリティーはあると感じました。2015年ヴィンテージなのでまだまだ若いワインですが、若いワインに特有のバランスの悪さや尖った酸の強さなども一切ありません。若いうちから楽しめるワインです。熟成すれば、もっとおいしくなるでしょう。
試飲会の時点で、ネルヴィのガッティナーラ2015年はエノテカのオンラインショップでのみ販売されている新商品。試飲会では、ときおりこういったなかなか手に入らないワインを手に入れられるチャンスもあります。
まとめ
2019年の2月23日に開催された。エノテカの「ピエモンテワイン・エクスペリエンス」は、サービスも行き届いていて試飲できるワインも品質の高いとても楽しいイベントでした!
バローロやバルバレスコをはじめ、イタリアを代表する高級ワインの生産地、ピエモンテ州で造られているワインを30種類まとめて試飲できる機会なんてそうそうあるものではありません。エノテカはイタリアワインの取り扱いにも力を入れているので、今回のレポートで気になったワインがあれば、ぜひ一度手に取ってみてください。エノテカのオンラインショップでは、定期的にお得な福袋やワインセットなどを販売していますし、割引クーポンなども配布されています。
イタリアワインは、個性派から正統派までとにかく幅広いワインの産地です。赤・白・泡を問わずコスパの高いワインがたくさんあるので、ご近所のエノテカやエノテカのオンラインショップで、お気に入りのワインを見つけましょう。
なお、ホテルで180種類以上のワインを楽しめるモトックスの試飲会の様子もレポートしています。大きな試飲会と小さな試飲会の違いが気になる人は、ぜひこちらの記事も参考にしてください。