【試飲会レポート】2019年春九州ワインフェスタに行ってきた
ワインイベントや試飲会は、成年なら誰でも気軽に楽しめます。ただ、不安があるから、参加するまえになんとなく会場の雰囲気を知っておきたいと思う人もいるでしょう。試飲会等に参加せず、会場の様子を知る一番手っ取り早い方法は、実際に参加した人の話を参考にすることです。
というわけで、今回は2019年3月23日(土)に開催された、『九州ワインフェスタ2019春in北九州』のイベントレポートをお伝えします!
九州ワインフェスタ2019春in北九州の詳細
詳細 | |
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イベント名 | 九州ワインフェスタ |
開催日 | 2019年3月22日(金)~24日(日) |
時間 | 21・22日:16:00~20:00 23日:12:00~16:00 |
場所 | リバーウォーク北九州の地下1階 LAOX特設会場 |
料金 | 前売り券(イープラス):3,000円 当日券:3,500円 |
参加ワイナリー | 9つ |
九州にある9つのワイナリーが参加するワインイベント
今回管理人が参加してきた九州ワインフェスタ2019春は、九州の各地にある9つのワイナリーのお酒を試飲できるイベントです。
参加するワイナリーの顔ぶれは、管理人の知る限り毎回変わりません。
巨峰ワイナリー(福岡県久留米市) |
熊本ワイン(熊本県熊本市) |
福田農場(熊本県水俣市) |
安心院葡萄酒工房(大分県宇佐市安心院町) |
久住ワイナリー(大分県竹田市) |
五ヶ瀬ワイナリー(宮崎県五ヶ瀬町) |
都農ワイン(宮崎県都農町) |
都城ワイナリー(宮崎県都城市) |
五島ワイナリー(長崎県五島市) |
以上9つのワイナリーでは、各地域の特性に合わせたワイン造りを行っています。「日本ワイン」といえば山梨県の甲州ワインが有名ですが、じつは九州や北海道などもワインの生産地なのです。
福岡県の博多・北九州で年に複数回
九州ワインフェスタは、毎年春と秋の年2回開催されています。基本的には交通の便もよく人も多い福岡県の博多が会場になりますが、近年では博多よりも山口県寄りにある「北九州」が会場になることも。当日会場でスタッフの方から聞いたお話では、ぜひとも北九州でイベントをしてほしいという声があったそうですよ。
複数のワイナリーが協力して運営しているイベントなので、地方ワイナリーのイベントとしては珍しく、週末にかけて3日間イベントが続くのも特徴。博多と北九州は新幹線で約15分、特急列車で1時間弱の距離なので、日程が合えばどちらの開催地でも気軽に参加できるでしょう。
おつまみブースもあってワインの種類も充実
レポート部分で紹介しますが、九州ワインフェスタではおつまみブースも利用できます。ワインに合うチーズやパテの盛り合わせ、ソーセージにスナック菓子など、軽食からガッツリとしたものまで幅広く揃っている印象です。
肝心のワインに関しても充実していました。各ワイナリーでは4種類から6種類程度のワインを提供しているので、40種類くらいは試飲可能です。今回のイベントは16時から20時までと時間もたっぷりあったため、管理人は20種類ちょっと試飲できました。
実際には1時間くらい早めに会場を出ているので、お酒に強い人にとってはめちゃくちゃコスパのよいイベントです。というのも、九州ワインフェスタってグラスに結構たっぷりとワインを注いでくれるんです。多くの試飲会やワインイベントでは、飲み過ぎを防いだりたくさんの人に試飲してもらうため、30mlくらい注ぐのが一般的。しかし、九州ワインフェスタの場合は標準で60ml前後注いでもらえます。
※管理人注:イベント後、キッチンスケールで大体の液量をはかりました。
ワインバー等でワインを飲むときは、大体グラス1杯で180mlくらいです。気をつけないと、あっという間に酔っ払ってしまいます。
管理人もちょこちょこと試飲会やワインイベントに参加していますが、注いでもらえるワインの量はダントツで九州ワインフェスタが多いです。お酒の強さに自信のない人、たくさん試飲したい人は、試飲するとき「少なめでお願いします」と一声かけることをおすすめします。
九州ワインフェスタの体験レポート
最寄りの小倉駅から会場までの道のり
写真は、イベント会場の最寄り駅である小倉駅の改札口。イベント会場のある「リバーウォーク北九州』は、最寄り駅から徒歩10分くらい歩いたところにあります。
駅の改札を出てすぐの景色はこんな感じ。まずは、オレンジ色の矢印が向いている左手側へ向かって進みましょう。
矢印の先にある下り階段を下りていき、さらに右側へ進むとマクドナルドが見えてきます。
駅から出たら、マクドナルドを目印にして、商店街へ入っていきましょう。
商店街を直進していくと信号が見えてきます。信号を渡ったら、右手側へ進みましょう。
信号で右折してまっすぐ進むと、大きな時計が印象的なデパートがあります。デパートを目印にして矢印の方向へ向かうと、
九州ワインフェスタの会場が見えてきました。変わった形をした商業施設ですが、飲食店やアパレルなど色々なお店が入っているので、時間があったら回ってみるのもおすすめです。
リバーウォーク北九州の入り口はこんな感じ。
入ってすぐの光景です。ちょっとわかりづらいのですが、矢印の向いている方向に地下へと向かうエスカレーターがあります。
九州ワインフェスタのポスター。早速、エスカレーターで地下へ下りましょう。
エスカレーターを下りてすぐの場所にも、ポスターがあります。親切ですね。
無事、会場に到着しました!駅から徒歩10分と少し歩きますし、細い道が多いのでちょっとわかりづらい部分はありました。しかし、道も平坦で歩きやすいですし、道中にたくさんお店があるため、地図アプリ等を活用していれば迷うことはないでしょう。
会場内の様子
16時の開場から少し遅れて参加しましたが、結構混雑しています。開場の奥側には、テーブルと椅子を設置したイートインスペースもあって、立ち飲みだけでなく椅子に座っておしゃべりをしたり、ワインやおつまみを楽しんだりしている人も多かったです。
当日、受け付けを済ませると箱入りのグラスをもらえます。試飲用のグラスですが、そのままお土産として持って帰れるとのこと。持ち帰りのことを考えて、箱付きなのはうれしい配慮です。
会場内には、1箇所だけウォーターサーバーが置いてありました。基本的に吐器はないので、「継がれたワインは飲んで楽しんでください」というスタイルのイベントです。
無料のパンやクラッカー等は置いていませんが、そのかわりおつまみブースが充実しています。
管理人も一本購入してみました。購入したのは、「たっぷりシャルキュトリーとチーズの盛り合わせ」という商品。こちらはFARMQという熊本のチーズ工房が手がける商品の詰め合わせです。セミハードタイプのチーズに肉感の強いパテ、不知火(デコポンと同じ種類の柑橘類)の皮を蜜に漬け込んだものをまぶしたクリームチーズ、ハムが入っています。濃厚なパテは濃い赤ワインとの相性が抜群で、柑橘の皮をまぶしたクリームチーズは、酸の豊富な白ワインと一緒に食べるとよりおいしく感じました。
量も十分あって味もおいしく、500円ならかなりお得な商品だと思います。
管理人のおすすめブース『リーデル』
今回、管理人が個人的に一番気に入ったブースは、ワイナリーのブースではなく「リーデル」のブースでした!
リーデルが試飲会に出展するときは、たいてい商品の紹介をするだけの場合が多いです。しかし今回は、九州ワインフェスタ初出展ということで、会場内のワインを試飲用グラスとリーデルのグラスで飲み比べできるという驚異的なイベントをしていました。
リーデルのブースで提供されていたのは、1脚あたり4,800円前後する「ヴェリタス・ニューワールド」シリーズのグラス。「ピノ・ノワール」「シラー」「オークド・シャルドネ」「シャンパーニュ」の4種類です。
リーデルのヴェリタスシリーズは、ぶどう品種に合わせた形状のグラスを機械でつくっているシリーズ。大量生産品ではあるものの、つくりは丁寧でステムも細く、グラスのリム(ふちの部分)も薄くつくられています。
試飲したのは、熊本ワインのマスカット・ベーリーA。甘みも酸味も強いタイプですが、試飲用グラスとニューワールド・シラーでは、香りの印象もかなり違います。ニューワールド・シラーのほうは心地よいスパイス感や果実香が強く出ており、実際に飲んでみた印象としても、ニューワールド・シラーのほうがバランスの取れた味わいになっていておいしいです。
日本ワインは香りや味わいの穏やかなものが多く、新世界の濃ゆうま系ワインが好きな人、酸の強いワインが苦手な人にとっては、とっつきづらく感じることも少なくありません。しかし、しっかりと香りを閉じ込めつつ香りをふくらませられるグラスを使うと、本来ワインが持っている華やかさや飲みやすさが前に出てきます。グラスを変えただけですが、1杯1,000円高いワインを飲んでいるような違いを感じました。
ワイングラスは割らなければいつまでも使えるので、ワインにはまってきたら、普段飲むワインの魅力を引き出してくれるグラスをいくつか揃えるのもおすすめです。
管理人のおすすめワイン『ワインの赤ちゃん』
福岡県にある巨峰ワインでは、ぶどうだけでなくキウイを使ったワインやブルーベリー、あまおうを使ったワインなど個性的なワインをたくさん造っています。ワインの赤ちゃんも、そんな個性派シリーズのひとつ。8月に収穫したぶどうを10月には出荷してしまうという若さから、「ワインの赤ちゃん」という名前になっているそうです。
アルコール度数は7%と控えめですが、しっかりと酸があり、甘みも強くて飲みやすい銘柄でした。価格も1,400円と手頃ですし、1瓶500ml入りなので、お酒にあまり強くない人でも気軽に楽しめます。かなりコスパのよいワインです。
管理人のおすすめワイン『樹樹』
当日色々なスパークリングを飲んだなかで、一番おいしかったのが五ヶ瀬ワイナリーの「樹樹」でした。樹樹は、ナイアガラと呼ばれる白ぶどうを使って造られたスパークリング。価格は2,500円ちょっととそれなりにするものの、グレープフルーツやアプリコット、洋梨などの複雑で甘い香りを楽しめます。わずかに酸味や苦味もあり、キレも良いため、甘いのは好きだけど甘すぎるワインは苦手という人にもおすすめできる1本です。
管理人のおすすめワイン『諸矢テンプラニーリョ』
大分県にある安心院葡萄酒工房が造る、「諸矢」シリーズのテンプラニーリョ。人気が高く、一部のワインショップ等でしか手に入らない品薄の人気商品です。管理人は個人的に安心院ワイナリーへ遊びに行ったことがあるのですが、ワイナリー内のショップや試飲コーナーでも諸矢シリーズを見かけた覚えはありません。とはいえ、期間によってはワイナリーでも試飲できるとのこと。
諸矢シリーズには、テンプラリーニョ以外に「タナ」や「ピノタージュ」のものもあり、どれも品薄です。テンプラニーリョといえばスペイン産のものが有名ですが、今回試飲した安心院葡萄工房の諸矢テンプラニーリョは、スペイン産のものよりなめらかで口当たりがよく、とてもおいしいワインでした。
テンプラニーリョをはじめ、濃くておいしいワインは飲み疲れするものが多いです。ただ、諸矢に関してはアルコール度数が12.2度とやや低めに抑えられているせいか、テンプラニーリョらしい濃くて甘い味わいをすっきりと楽しむことができました。多分、日本ワインだと知らずに飲んだら日本ワインだとはわからないでしょう。それくらいレベルの高いワインです。
まとめ
九州ワインフェスタ2019春in北九州は、総合的に見てとてもコスパの高いイベントでした!
イベント時間も最大4時間とたっぷりあり、会場内には椅子とテーブルも完備。飲料水もありましたし、おつまみブースの料理もおいしかったです。なにより、普段なかなか飲めないようなワインを飲んだり、出たばかりの新種を楽しんだりできるため、「日本ワインが好き」「個性的なワインを飲みたい」という人は価格以上の満足感を得られるでしょう。
九州ワインフェスタは、毎年大体春と秋に開催しています。参加料は大体3,000円から3,500円ですし、ドレスコードなどもない試飲会なので、試飲会に不慣れな人のデビューイベントとしてもおすすめです。