ワイン初心者には「リーデル」のワイングラスがおすすめだよという話

ワイン初心者 おすすめ ワイングラス

ワインは、マグカップやロックグラスではなく「ワイングラス」で飲むと何倍もおいしくなる飲み物です。

ただ、ワインにはまったばかりの初心者にとっては、「ワイングラスってたくさんあるから、どれを買ったらいいのかわからない」というのが正直なところ。管理人も、初めてワイングラスを買うときはめちゃくちゃ悩みました。

そこで今回は、管理人が「ワイン初心者が最初に買うならこれ!」と自信をもっておすすめできる、安くて使いやすいおすすめのワイングラスをご紹介します。

ワイン初心者は「リーデル・オヴァチュア・マグナム」を買おう

by カエレバ

「リーデル・オヴァチュア・マグナム」ってどんなワイングラスなの?

オヴァチュア・マグナム基本情報
グラスの大きさ 高さ20.1cm
横幅8.9cm
口径6.7cm
容量 530ml
グラスの材質 クリスタルガラス
定価 4,320円

「オヴァチュア」は、ドイツ生まれの世界的ワイングラスメーカー、「リーデル」が販売しているカジュアル用のワイングラスシリーズです。シリーズが誕生したのは、1989年。ステム(脚)がついている本格的なワイングラスとしてはかなりお求めやすい価格で、ワイン初心者向けの入門用ワイングラスにぴったりの商品となっています。

オヴァチュアシリーズのワイングラスは、赤ワイン用の「レッドワイン」と白ワイン用の「ホワイトワイン」、そして「レッドワイン」を大きくした「マグナム」、マグナムよりさらに大きな「ダブルマグナム」、そしてスパークリングワイン用の「シャンパーニュ」の計5種類。ほかにもビール用グラスやテキーラ用グラスなどもありますが、今回は置いておきましょう。

シリーズの中で一般的に人気があるのは、「レッドワイン」と「ホワイトワイン」の2種類です。どちらもぶどうの品種を選ばない万能型の形状をしているので、初心者が初めて買うワイングラスに最適。しかし、実際にワインを楽しむことを考えると、レッドワインよりもサイズの大きなマグナムのほうが圧倒的にお得で初心者向きなのです。

どうしてリーデル・オヴァチュア・マグナムがおすすめなの?

リーデルのオヴァチュア・マグナムをワイン初心者におすすめする理由は、コスパがよくて機能的だから。管理人もいろいろなワイングラスを調べてみましたが、オヴァチュア・マグナムほどコスパのいいワイングラスは見つけることができませんでした。

実際に家でワインを飲むときはオヴァチュア・マグナムを使うことが多いので、よほど高いワインばかり開けるような生活でもしていない限り、ほとんどのワインをオヴァチュア・マグナムだけで楽しめるでしょう。

ただ、コスパがいいといっても、2脚で4,000円前後の出費はなかなかのもの。ワイン初心者の人が、いきなりワイングラスお金をかけるのは心理的な抵抗があって当然です。そこで、管理人がリーデルのオヴァチュア・マグナムをおすすめする理由を具体的に説明します。

お値段が手頃(1脚あたり約2,000円)

リーデルのオヴァチュア・マグナムのいいところとして、外せないのが「コスパのよさ」です。

一般的に、ワイングラスは高級品になればなるほどグラスのサイズが大きくなっていきます。これは、「ボウル」と呼ばれるワイングラスの膨らみ部分が大きいと、ワインの表面から揮発する香り成分を閉じ込めやすいからです。ボウル部分の膨らみが小さいワインや飲み口の口径が大きいグラスを使うと、ワインの香りが十分に膨らまなかったり、すぐに香りが薄れてしまったりしてしまいします。

そのため、大きいワイングラスは基本的に高いです。しかし、リーデルのオヴァチュア・マグナムは、530ml入りで定価4,320円。オヴァチュアシリーズでもスタンダードな「レッドワイン」が350ml入りで定価3,240円なので、1脚あたりたったの500円くらいしか差がありません。

350mlサイズのレッドワインもコスパのいいワイングラスですが、若いカベルネ・ソーヴィニヨンやマルベック、シラーなどの濃い赤ワインを楽しむには、ボウルが小さいのでちょっと力不足。こればかりは実際に試してみないと実感できないのですが、大きなサイズのグラスで飲むのと、小さいサイズのグラスで飲むのとでは、ワインの香りや口当たりが全然違います。2,000円ちょっとで買える500ml入り以上のワイングラスはとても少ないので、価格差500円ならレッドワインではなくマグナムを買うべきです。

なお、350mlと530ml、「たった180ml分しか違いがない」と思うかもしれませんが、180mlは一般的なコップ1杯分に相当します。「コップ一個大きなワイングラスを追加500円で購入できる」メーカーは、リーデルくらいのものなのです。

さまざまなワインに対応できる万能タイプだから使いやすい

単純に価格だけ考えれば、ネットで探すと1脚2,000円以下で500ml以上入るワイングラスも見つかります。

ただ、安い大容量のワイングラスは、「ブルゴーニュワイン用」など、相性のいいワインの種類が決まっているものが多いです。ワイン初心者が最初に買うグラスとして、相性のよしあしが激しいものはおすすめできません。せっかくおいしいカベルネ・ソーヴィニヨンのワインを買ってきても、ピノ・ノワール用のグラスではうまく香りを引き出せないからです。

ワイン初心者が初めて購入するグラスとしておすすめなのが、こんな感じのいわゆる「ワイングラスらしい形」のグラス。

グラスの口がすぼまっていて、ボウルの膨らみがほどほどのグラスは、ぶどう品種やヴィンテージを選ばないため、幅広いワインを楽しむことができます。オヴァチュア・マグナムは、スタンダードな形状のレッドワインをそのまま大きくしたものなので、マグナムさえあればたいていの赤ワインをおいしく飲めるでしょう。

ちなみに、コンビニやスーパー等で手に入る1本あたり1,000円前後の安旨ワインは、果実味たっぷりで味の濃いものがほとんど。デイリーワインを楽しむなら、繊細なワイン用のグラスより、豪快に香りを立たせることのできるマグナムのほうが向いています。

とはいえ、正直にいうとオヴァチュア・マグナムだけですべてのワインを楽しむのは難しいです。とくに、繊細なピノ・ノワールを飲むときは、専用のブルゴーニュグラスを使いたいところ。ただ、ピノ・ノワール用のグラスを買うのは、もっとワインにはまってグラスにこだわりたいなと思ってからでも遅くありません。最初は万能型、それも香りを楽しみやすい大型のオヴァチュア・マグナムを選んでおくのが、ワインライフを充実させる秘訣なのです。

世界的有名メーカーの製品だから信頼性も抜群

安いワイングラスには、品質的にちょっと微妙なものもあります。ひどいものだと、テーブルに置いたときちょっと傾いてしまったり、すぐに割れて使えなくなってしまったりすることも。購入時にガラスがくもっていたり、プチプチで適当にぐるぐる巻きしてある状態で届いたりすることだって珍しくありません。

その点、オヴァチュアシリーズは世界的なグラスメーカーリーデルの商品です。赤と黒のおしゃれな箱に1脚ずつ梱包されているため、輸送中の破損も心配無用ですし、品質も安定しています。

ワイングラスを買う場合、実店舗よりもネットショッピングのほうが割引されていてお得です。ただ、破損や不良品が届いたら返品等の手続きが必要になります。いつでもどこで買っても安定した品質のワイングラスを入手できるという安心感は、有名メーカーならではのメリットです。

縁が薄くてワインの味を邪魔しない

リーデルのワイングラスをおすすめする理由として、「グラスの縁が薄い」というものもあります。ワイングラスは、グラスの縁が薄ければ薄いほどいいとされることが多いです。なぜかというと、グラスの縁が薄くなめらかな形状になっていればいるほど、スムーズにワインが口のなかへ入るから。

人間の唇は、神経が集中している場所なので、かなり敏感です。グラスの縁が厚かったり、縁の処理が雑で角ばっていたりすると、唇に当たるグラスの食感でワインの味や香りが邪魔されてしまいます。

その点リーデルのオヴァチュアシリーズは、マシンメイドという廉価版の商品ですが、品質には一切手を抜いていません。価格から考えると、ワインの縁を丁寧に薄く仕上げているので、スムーズな口当たりを楽しめます。

ステム(ワイングラスの脚)が短くて持ちやすい

ステム(脚)が短いので持ちやすい」のも、オヴァチュアシリーズの特徴であり魅力です。

高いワイングラスやおしゃれなワイングラスには、ステムが細くて長くて、持っているだけでポキっと折れてしまいそうなものも少なくありません。ステムの細長いデザインにもいいところはたくさんあるのですが、ワインを家で日常的に楽しむためのグラスとしては、少し不安が残ります。酔っ払ってステムを掴みそこねてワイングラスを落としたり、洗っている最中にぶつけてワイングラスを割ったりしたら、楽しい気分も台無しです。

しかし、オヴァチュアシリーズはずんぐりとした短くて太めのステムを採用しているため、手が小さくても酔っ払っていてもしっかりとグラスを保持できます。実際に使用していても洗っていても「ステムが折れそう」という不安感はないので、扱いやすさでも優秀なワイングラスです。

ちなみに、管理人は初めてのワイングラスとしてリーデルのオヴァチュア・マグナムを2015年に購入しましたが、2019年の3月時点でも現役で使っています。1脚は不注意でグラスを落として割ってしまいましたが、落とさなければまだまだ2脚とも問題なく使っていたでしょう。

1セットに2脚入っているので、万が一割ってしまってもすぐにかわりのグラスを購入しなくていいという点も地味にうれしいポイントです。同じグラスが2脚あると違うワインの飲み比べなどもできるため、無理に1脚入りを探すのではなく2脚入った通常商品を購入しましょう。

予算に余裕がないときはダイソーの「ワインタンブラー」もおすすめ

ダイソー ワインタンブラー おすすめワイングラス

ワイングラスをわざわざ買うなんて面倒くさい
もっと安くてそこそこのグラスでいい

という人には、100円ショップダイソーで販売されている「ワインタンブラー」をおすすめします。

200円で購入できる「ワインタンブラー」が意外と優秀

とりあえずワイン用のグラスを安く手に入れたい場合、便利なのが200円で購入できるダイソーの「ワインタンブラー」です。

リーデルのグラス等と比べるとややステムの膨らみが小さいものの、「うすグラス」というシリーズの商品なので、100ショップのグラスとしてはかなり縁が薄めに仕上げられています。地味に結構大きく、500ml入るので、安くてそれなりのワイングラスが欲しい人にはぴったりのアイテムといっていいでしょう。

ちなみに、200円のワインタンブラーにはステムがありません。

by カエレバ

リーデル社が発売して一気に世界中へ広まった、「リーデル・オー」と同じタイプですね。ロックグラスや湯呑のように、グラスをわしづかみして飲みましょう。ステムがない分気軽に扱えるので、ワインだけでなくお水やお茶、ジュース等も楽しめます。

なお、今回ご紹介したのは200円のワインタンブラーでしたが、店舗によっては100円で同じような形をしたグラスもあるようです。ただ、うすグラスと呼ばれるシリーズのものも、本格的なワイングラスの縁の薄さを知っていると、ちょっと分厚いです。ダイソーをはじめ、100円ショップの商品は売り切れるともう入手できなくなってしまうことが多いので、見つけたらラッキーだと思って購入しましょう。

白ワイン用のグラスも最初は100円ショップのものでOK

100円ショップで販売されているステムつきの赤ワイングラスは、ふちがかなり分厚くて内容量も少ないため、管理人としては基本的におすすめできません。

ただ、ステムつきワイングラスのなかでも、小ぶりなサイズの白ワイン用に関しては、100円ショップのものでもいいと思います。

リーデルのオヴァチュア・マグナムは、530ml入るとても大きなグラスです。ボウルが大きいからこそ香りを豊かなに立たせることができ、幅広いワインを楽しめるのですが、フランスなど寒い地域のピノ・ノワールや、一般的な白ワインとは相性がそれほどよくありません。

ピノ・ノワールや白ワインでも、新世界で造られているものや樽熟タイプで香りの強いものなら十分楽しめます。しかし、冷たい場所で造られた香り薄めのワインを注ぐと、グラスのサイズが大きすぎて香りも薄まってしまうのです。

香りの弱い白ワインを楽しむなら、280ml前後の小ぶりなワイングラスがおすすめ。大きくて本格的な赤ワイン用グラスと、小さくて安い白ワイン用グラス、あとはお好みでスパークリングワイン用のグラスを買い揃えれば、赤・白・ロゼ・泡すべてのワインをそれぞれに向いたグラスで楽しめるようになります。

もちろん、白ワインもきちんとしたグラスで飲むと香りや味わいが段違いなので、「赤よりも白のほうが好きだし、よく飲むな」と思ったら白ワイン用のグラスを購入しましょう。

まとめ

ワイン初心者にとって、「最初にどのワイングラスを買えばいいのか」は悩みどころです。ただ、管理人としては、最初に「リーデル・オヴァチュア・マグナム」とダイソー等の100円ショップで売っている「小ぶりな白ワイン用グラス」を購入し、あとは好みで買い足していくことをおすすめします。

最初から無理に高いワイングラスを買う必要なんてありません。大切なのは、目の前のワインを楽しむこと。ワインにはまり、ワイングラスの違いに興味を持つようになれば、自然とワイングラスに詳しくなったり、いろいろなワイングラスを買い揃えたりするものです。

ワイングラスはあくまでもワインの魅力を引き立てるためのアイテムなので、あれこれ悩まず万能タイプのグラスでワインライフを充実させましょう。